正方形ダクト乱流における平均二次流れは断面内の熱物質輸送を担うため,その制御は高効率な熱交換器や管路内での連続化学反応や粒子分離などの応用が期待できる.これまでに,低レイノルズ数においてダクトの下壁面を加熱することで慣性力と浮力が同程度となり,平均二次流れのパターンが大きく変化することが知られていたが,それらを制御する手法については,これまで議論されていなかった.本研究では,数値シミュレーションを用いてダクト流路の下壁面の加熱制御を検討し,流路内二次流れを大幅にコントロールできるパラメタ―範囲を特定した.さらに,強化学習を用いた能動加熱制御手法を開発し,より安定的に二次流れを制御可能であることを示した.この流動制御技術を粒子分離装置へと応用するために,数値シミュレーションを行いダクト乱流中の粒子挙動について解析した.これらの結果は,矩形流路を利用した連続化学反応や連続粒子分離装置への応用が期待できる.