11 巻 (2012) 1 号 p. 97-101
ウンシュウミカンの貯蔵病害に対して腐敗抑制効果を有するカワラヨモギ抽出物含有製剤SK-202が,果実の萎れ,着色などに及ぼす影響を明らかにするため収穫後の‘興津早生’に塗布処理を行い,エチレン生成,呼吸量,果実品質を調査した.SK-202を処理した果実では,処理直後には無処理に比べてエチレン生成に差は認められなかったが,処理後3~16日目までエチレン生成が約50%に抑制された.呼吸量については,SK-202処理後直ちに低下し,4日目までは有意に抑制され,その後も処理区で低く推移した.果皮のDa値およびC値がSK-202処理区で高くなり,フラベドのカロテノイド含量の増加が認められた.調査期間中の果実の減量は,SK-202処理区で少ない傾向にあり,果皮の萎れが抑制された.本実験においては,果汁の糖度およびクエン酸含量について処理間に明らかな差はみられなかった.