2016 年 15 巻 2 号 p. 207-212
接ぎ木栽培が栽培体系上できないジャガイモにおいて,非病原性Ralstonia solanacearum(PC株)を利用したジャガイモ青枯病の発病抑制効果をジャガイモ抉芽苗および抉芽を用いて検討した.抉芽苗に高濃度のPC株を接種すると,青枯病発病抑制効果を得ることができた.その効果は,高温(30°C/27°C),高病原菌密度(106 cfu・g−1)において低下したが,その条件下においても,発病株率を33.3%に抑えることができた.一方で,抉芽に高濃度のPC株を接種すると出芽率が低下したため,影響が出ない程度の温度条件(25°C/22°C)および接種密度(104 cfu・mL−1)で接種すると発病抑制効果は認められなかった.