園芸学研究
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栽培管理・作型
リンゴ‘ふじ’の摘花に及ぼすギ酸カルシウムの影響
増田 哲男工藤 和典別所 英男猪俣 雄司和田 雅人中元 陽一藤澤 弘幸
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キーワード: 人工受粉, 開花, 雌ずい, 摘花剤,
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5 巻 (2006) 3 号 p. 283-288

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抄録

リンゴ‘ふじ’におけるギ酸カルシウムの摘花効果を明らかにするため,頂芽花の摘花に及ぼすギ酸カルシウムの処理時期,処理濃度の影響について,また,頂芽花の蕾に対するギ酸カルシウム処理の影響について検討した.
人工受粉1時間前,人工受粉1および24時間後の1%ギ酸カルシウム処理により,頂芽中心花の結実は著しく抑制された.
人工受粉後の1%ギ酸カルシウム処理では,頂芽中心花の結実は,人工受粉24時間後処理で最も強く抑制されたが,72時間後処理では抑制されなかった.48時間後処理における結実の抑制程度は,両者の中間であった.
人工受粉24時間後のギ酸カルシウム処理では,頂芽中心花の結実は0.2~1%の濃度範囲の全濃度で抑制され,処理濃度が高い程結実は強く抑制された.
頂芽花の蕾に対するギ酸カルシウム処理では,1~3.3%のギ酸カルシウム処理,および1%ギ酸カルシウムの1または2回処理による頂芽中心花の結実は抑制されなかった.
以上のことから,リンゴ‘ふじ’に対する摘花剤としての ギ酸カルシウムは,人工受粉の前後から受粉後24時間までの期間に,1%程度の濃度で,開花した花の雌ずいを直接被爆させることが重要であり,そのことにより効果的な結実抑制が認められるものと考えられた.

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© 2006 園芸学会
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