メロンつる割病菌レース1,2y抵抗性台木品種‘どうだい1号’の育成過程において親品種とF6世代までの分離系統についてレース1,2y抵抗性の世代間比較を行った.この結果,F2世代の選抜による抵抗性の顕著な増加と,F3からF5世代に至る間での抵抗性の漸増が認められた.これらの選抜効果は,‘どうだい1号’の両親である‘メロン中間母本農1号’と,シロウリの‘東京早生(丸葉)’の持つ相加的抵抗性遺伝子の集積によると考えられ,その発現機作は,根端部分におけるレース1,2y菌糸の感染率の低下と,根端部分に侵入した菌糸の伸長の抑制によることが明らかとなった.また,このことは異なる遺伝的背景を有するメロン品種においても同様であった.