IATSS Review(国際交通安全学会誌)
Online ISSN : 2433-4537
Print ISSN : 0386-1104
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救急医療へのコネクテッド機能の活用
有嶋 拓郎
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2019 年 43 巻 3 号 p. 164-170

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抄録

救急医療は、1970年代の交通戦争ともいわれた交通外傷が契機となったが、社会インフラの充実、シートベルトをはじめとする安全装置の拡充、総人口の減少などから、事故の発生件数も死亡数も減少してきている。しかし高齢化社会を迎えて、高齢者ドライバーや高齢の傷病者の増加は新たな問題となってきている。今後は日常の生活活動からさまざまな情報が発信され、それらの情報が有機的に共有され、先進事故自動通報(AACN:Advanced Automatic Collision Notification)や自動運転車の開発が進められることになる。災害時にすでに使われている広域災害救急医療情報システム(Emergency Medical Information System:EMIS)と災害医療派遣チーム(DMAT)の高規格車両の関係は、ICTを基盤としたコネクテッドカー社会の先駆けとなるかもしれない。

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© 2019 公益財団法人 国際交通安全学会
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