2020 年 44 巻 3 号 p. 205-213
富山市はJR西日本から老朽化したローカル鉄道の富山港線を引き継ぎ、約3年間で全国初の本格的LRTとして再生した。そして、その開業は、全国の関係者に大きなインパクトを与えることとなった。運行を第三セクターの富山ライトレール㈱が担い、施設の建設・維持管理等は富山市が担う、公設民営方式を導入するという特徴を有し、富山ライトレール㈱の経営の安定を図った。また、日中の運行を15分間隔(JR時代の約3.5倍に増便)としたことや新駅を設置する等、利便性を格段に向上させたことにより、利用者数は、平日約2.2倍、休日約4.7倍に増加し、収支は黒字となった。