印度學佛教學研究
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天台大師智顗の縁起の理解をめぐって
木村 周誠
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2008 年 57 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

天台教学研究における「諸法實相」に対する関心は、「因縁所生法、我説即是空、亦名爲假名、亦名中道義」と引用される中論三諦偈に基づいて、「即空即假即中」と表現される「實相」をめぐる諸問題に集中するが、小考では、維摩経仏国品第一の「説法不有亦不無、以因縁故諸法生」(大正十四・537c)に対する『維摩經文疏』(以下、『文疏』)の解釈を通じて、「因縁所生法」としての「諸法」に対する天台大師の理解を考察していきたい。

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© 2008 日本印度学仏教学会
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