印度學佛教學研究
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Vyavaharabhasya第一章におけるUpasampadalocanaの規定について
藤本 有美
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2011 年 59 巻 3 号 p. 1116-1121

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抄録

Vyavaharabhasya第一章には三種類のalocanaが取りあげられ,その中,upasampadalocanaは同章(通し番号)244-302に説明されている.uvasampayaは,1.入門に来た僧の告白(alocana)と先生の質問,出発と到着に関して問題点がないかどうかの確認,2.三日間の観察,3.入門の成立,からなる.(1)入門に来た僧は,過失がなければ到着したその日に,過失があれば数日以内に詳細に告白を行う.告白は,mulaguna(5つの基本的徳目)とuttaraguna(10の補足的徳目)についてである.先生も,彼に問いかけをし,弟子として受け入れる.その際,前のガナの不満を言う等の問題点がある場合には,受け入れられない.(2)受け入れの後,三日間,先生と受け入れられた僧とは互いを,日常儀礼(avasyaka)などや食事,言動などの点から観察する.もし弟子に不適切な振る舞いが見られたら,先生はその弟子を注意し,促す.彼がきちんと振舞う場合に,入門が成立する.(3)入門し,受け入れられた後の告白も,同様に,mulagunaとuttaragunaについて行われる.弟子は先生に告白した後,自分を注意し,守り,促すように求める.先生も彼にそのようにするという宣言をする.この他,問題点のある僧を阻むための方法,入門の目的と期間についても説明されている.

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© 2011 日本印度学仏教学会
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