印度學佛教學研究
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Mahayanasamgrahaにおける*parikalpaについて
松田 訓典
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2011 年 59 巻 3 号 p. 1212-1218

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抄録

周知のように,parikalpa(遍計,能遍計)は瑜伽行派の思想体系において,parikalpita,abhutaparikalpaに代表されるように,非常に重要な役割を果たす概念である.しかしながら,parikalpa自体の内容や瑜伽行派の教理体系における位置づけ,vikalpaとの関係等々,個々の文献に跡付けられた形で明確にされているとはいいがたいように思われる.もちろん一般的にいってしまえば,例えばparikalpaはほとんどの場合存在しない対象を想定することを指し,実際そのように解釈することで問題が起こるようなことはまずないであろうが,やはり文献的に跡付け,改めてそれが果たす意味を個々に確定していく作業は重要であろうと思われる.本論文では,その手始めとして,このparikalpaについて,Mahayanasamgraha(MS)およびその注釈であるMahayanasamgrahopanibandhana(MSU),特にII.16の記述を手がかりとし,以下の点を指摘した.MSは^*parikalpaを意識と位置づけているが,これは当該部分とパラレルであると見なしうるMS II.2において提示されたアーラヤ識と表識のそもそもの関係に根ざしたものであると考えられる.そしてその根拠として<分別(^*vikalpa)をもっていること>を挙げているが,これはアビダルマにおける分別と意識の関係を踏まえた上で,特に表識の中でも概念的機能を担いうる意識に対応づけようとしたことが窺える.

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© 2011 日本印度学仏教学会
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