電氣學會雜誌
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通話標凖の經濟的等化
押田 三郎
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1923 年 43 巻 420 号 p. 587-616

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抄録

本論文は電話音の大さを經濟的に等化する方法に就て、下記の目次にある如く、線路、機械、交換の各方面に亘り一般的法則を論述したるものにして其重なる點は次の諸項であらう。
(1). 電話音は市内通話と市外通話ミに依り差あるは勿論同一市内でも距離の遠近に依り可なりの差異あり、之は電燈、電力送電に於ける電壓降下が僅少なるに比し甚だ面白からざる事なるを以て、通話標凖を經濟的に等化する必要あるを説き先づ之が爲めに研究すべき諸事項を擧げ
(2). 線路の減衰定數と線條の重量との關係を、裸線路と、クーブル線路とに就いて計算し、各塲合に對する一種の關係式な作成して、線路の經費と通話標準との關係を論じ、尚線輪装荷する事の通話利得と年額經費の性質を論じ
(3). 漏話と送話勢力との關係を論じて漏話な少なからしむる方法を述べ
(4). 市外電話料金は距離に依り理論上如何に定むべきかを論じて料金な低廉ならしむる方法に就て述べ
(5). 經濱的通話標準設計の理論を各種の回線に就て述べ、更に市内及市外通話當量の割合を經濟的に决定する方法を論じたるものなり。(編修)

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