電氣學會雜誌
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誘導型積算電力計の理論に就きて
大竹 太郎加藤 信義
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1924 年 44 巻 426 号 p. 33-65

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抄録

本論文に於て述ぶる處は出來得る限り少き而して各人に認容され得可き假定の下に誘導型積算電力計の圓板に誘起せらるる渦流と其れに依て生ずる平均トルクを見出すを目的とせるものなり。從て比較の爲め先つ第一章に緒論として同一目的を以て發表せられたる諸研究を列擧し就中從來最も廣く引用されたるRogowski及Ründenberg両氏の研究を擧げて之を批判し第二章に於ては圓板は極めて薄きものなりとの假定(1)の下に基本方程式を作成し第三章に於ては磁束は磁極の下に於てのみ分明し其の外側は到る處零なりとの假定(2)の下に上記の基礎方程式の解答なるCurrent function U/σを求め第四章にありては磁極の形や磁束密度に關しては何等の制限を加へず極めて一般にUの級數展開を附記せり。更に第五章に於て磁極は圓形にして其の下に於ては磁束密度は均一なりとの假定(3)の下に於て又別に磁極は矩形にして其の下の磁束密度は到る處均一なりとの假定(5)の下に於て夫々Uの畧式を算出せり。斯くて最後に第六章に於て上記の結果を利用して誘導型積算電力計の平均トルクを假定(3)及(5)の下に別々に算出して之をRogowski氏の結果と比較研究せり。

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