電氣學會雜誌
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空中線定數に就て
丸毛 登
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1925 年 45 巻 442 号 p. 443-455

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抄録

電氣容量、インダクタンス及び抵抗の一樣に分市した空中線に於ける電流及電壓の分布を双曲線凾數を以て簡單に表はし、之を基礎として空中線の諸定數を誘出することを試みた。次にMaxwell Lagrangeの方程式を使用して空中線回路は正確に閉振動回路を以て代表せしめ得るを示した。即ち等價回路の電氣定數を決定し得ることを論じた。
空中線回路の固有電波長は空中線の等價定數とThomsonの方程式
λ=2υ√CeLeから決定し得るも又空中線の靜電定數と方程式
tanω√CALA=√LA/CA/ωL0-1/ωC0及グラフを使用して決定し得ることを記述した。
茲にCe,CA=空中線の等價及靜電電氣容量
Le,LA=空中線の等價及靜電インダクタンス
L0C0=空中線の根元に接續せる集中インダクタンス及び集中電氣容量
ω=2πf
f=高周波電流の周波數
之を要するに本文は最近に於て空中線定數に關してなされたる研究の一部を約説したものに過ぎない。

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