電氣學會雜誌
Online ISSN : 2187-6797
Print ISSN : 0020-2878
ISSN-L : 0020-2878
短波長電波の發生に就て
八木 秀次小關 昌三
著者情報
ジャーナル フリー

1925 年 45 巻 446 号 p. 766-772

詳細
抄録

東北大學に於ける特別短波長電波發生に關する實驗の第一報告である。
三極眞空管による永續短波發生法を原理により
1. ブレート、グリッド、兩回路の聯接に依るもの
2. イオン振動に依るもの
3. 電子振動に依るもの
の三種に大別し、それの特色を述べてある。
波長測定には並行線が最も正確であると述べ、共振點の檢出こは熱電流計法は大なる勢力を必要とするがら、勢力の小なるときは寧ろルーベン瓶を用ふる電壓計法によるべき事を述べてある。
普通の電磁聯接の回路定数を小にして一米以上のものを得たる事、サウスウオルス氏の回路では振動に得られなかつた事、最も安定なるは二球を用ふるホルボルン氏の接續なる事を述べ、次に其の装置の寸法を極小にし、漸次グリツド電位とブレート電位とを變へて遂にバルクハウゼン氏の電子振動に到るまで、引續き振動を得ることを述べ、又たブレートを開放しても振動すること、並びにグリツド300ヴオルトにして波長最短38センチメートル迄を得たることを記してある。

著者関連情報
© 電気学会
前の記事 次の記事
feedback
Top