1931 年 51 巻 516 号 p. 393-403
働作微分方程式x"+εf(x)x'+x=0に就き單一負性抵抗發振器を研究し,圖式解法,振幅決定及び周期の伸張に關して述べて居る。
在來の圖式解法の缺點を指摘し筆者考案の正確圖式解法を示し,振幅,波形及び周期に關して研究す。振幅決定式として∫T 0F(x)xdt=0或は∫-x x1f(x)x'dx=0が一般的に用ひられ,ε→0及び→∞に對して,振幅が容易に計算され得る事を示す。
ε→0に對する周期の伸張率はτ=2/πε2∫π/2 0∫X xλ2(x)xdx/X2cos2θdθなる事を理論的に誘導し,三極眞空管發振器等に於ける周波數變動機構に關してある程度の説明を與へて居る。