抄録
近年,電気_---_光変換効率が高いIII-V族化合物半導体であるGaNをベースとした青色,近紫外発光ダイオード(Light-emitting Diode: LED)の性能が格段に向上し,外部量子効率40%以上,発光効率30lm/W以上の白色LED光源が開発された.また,LEDは小型軽量,低消費電力などの特徴から,次世代の照明用新光源として産業界で大きな期待が寄せられている.最近,著者らのグループにより,高効率・高演色性の白色LEDが開発された.本研究では,この新光源とCCD技術を用いて高輝度高分解能撮影技術を開発した.この技術をさらに高分解能撮影技術に応用して医療用光源としての特徴を評価した. 実験は,現在市販されている内視鏡の先端に基板実装型白色LEDを取り付けた.LED光源からの照射のもと内視鏡によって“人間の口内部(扁桃腺部など)”や“ビーグル犬の胃の内部”等を撮影し,通常用いられているハロゲンランプ光源と比較した.撮影した画像は予めホワイトバランスを調整しているので基本的にハロゲンランプ照射と遜色ない映像が得られることがわかった.講演では光源部の詳しい設計,他の被写体における課題などについて述べる.