医療と社会
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研究ノート
禁煙プログラムの費用対便益分析
菅原 民枝大日 康史
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15 巻 (2005) 3 号 p. 3_13-3_21

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抄録

 本稿では,仮想的質問によって,禁煙教室などの集団指導,禁煙外来での医師による個別の禁煙指導およびニコチンパッチの処方,大衆薬として購入できるニコチンガム,大衆薬として購入できる場合としたニコチンパッチの需要分析をもとに,費用対便益分析を行う。それに先立ち,喫煙の疾病負担を計算し,死亡が7.7万人,社会的損失が8.7兆円であることを見いだした。費用対便益分析は便益費用比で評価し,評価者は社会全体とし,期間は生涯とする。便益費用比は,政府による介入(医療保険の適用や補助)の有無や,外部性の有無によって,先行研究で推定された需要曲線を元に求める。求められた便益費用比は,保健所が0.027(95%信頼区間[0.027-0.028]),医療機関は1.44[1.31-1.66],大衆薬局(ガム)1.40[1.29-1.55],大衆薬局(パッチ)1.58[1.49-1.69]であった。二コチンパッチがOTCにスイッチされた場合がもっとも便益費用比が高い。

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© 2005 公益財団法人 医療科学研究所
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