医療と社会
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特集:ヘルスケアにおける連携(Ⅱ)
在宅医療の担い手としての診療所機能の現状と効率的な療養支援のための地域連携の課題
秋山 美紀武林 亨
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2013 年 23 巻 1 号 p. 3-11

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抄録

診療所による在宅医療の実施状況を把握するとともに,診療所がどのような課題を認識しているのかを明らかにすることを目的に,7都道府県20地区・郡市医師会で,内科,外科,整形外科のいずれかを標榜する2990件の診療所を対象に質問紙調査を行った。回答を得られた1201診療所のうち,在宅療養支援診療所として算定の実績があったのは215施設(34%),届出のみ算定なしが43(7%),届出取り消し済みが5(0.8%),届出なしが367(58%)であった。2010年一年間の在宅看取りが一例以上あった施設数は409(59%),年間看取り数0は280(41%)だった。年間看取り件数が7件以上あったのは77施設で,全在宅看取りの62%を担っていた。在宅療養支援診療所の届出・算定を行っている215施設の46%(99施設),在宅療養支援診療所の届出を行っていない367施設の約50%(182施設)が年1~6件の看取りを行っていることから,現状の地域の看取りは,在宅療養支援診療所の届出の有無によらない幅広い診療所群が支えていると考えられる。看取り数上位10パーセンタイルに含まれる診療所の半数が,24時間体制を構築しており,地域における診療協力体制への関与を持ち,また地域医療連携に関わる職員も積極的に配置していた。とりわけ,看護・介護に関わる他施設とのカンファレンスの実施割合は高く,このことからも,在宅医療推進における地域連携,多職種連携の重要性が示唆される。

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© 2013 公益財団法人 医療科学研究所
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