医療と社会
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特集:健康格差とソーシャル・キャピタルの『見える化』
健康の社会的決定要因と格差対策のための世界保健機関(WHO)による指標とヘルス・マネジメント・ツールの開発
狩野 恵美
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2014 年 24 巻 1 号 p. 21-34

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抄録

世界保健機関(WHO)は,健康格差はグローバルな保健課題であるとしたうえで,その対策として,健康格差の測定・評価と,健康の社会的決定要因への対処を推進している。その一環として,人口の健康状態を小規模な行政単位やその他の社会・経済特性などによって層別化したうえで,健康リスクや健康状態の格差を定期的に測定し,そのエビデンスをもとに,適切な政策や事業を計画,実施,モニタリング,評価することを強く勧めている。その実践を支援するため,とくに地域の保健医療管理者にとって利用しやすいヘルス・マネジメントのための指標やツールを開発している。 本稿では,その中からWHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)が手掛けている,Urban HEARTとAge-friendly Cityをそれぞれ紹介する。これらのツールが,各国や都市における,多部門連携を通じた健康の社会的決定要因への対処と,それを通じた健康増進および健康格差是正の一助となることが期待される。今後,異なる状況にある国や地域における,これらのツールの効果と適性について検証を重ねる必要がある。

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© 2014 公益財団法人 医療科学研究所
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