医療と社会
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入院医療管理料制度の薬剤に及ぼした影響に関する研究
川渕 孝一
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1996 年 6 巻 3 号 p. 47-83

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抄録

入院医療管理料(投薬・注射・検査をすべて包括化した看護料)を取得した病院では,入院患者に対する検査および投薬の種類と回数の減少傾向があるといわれているが,その実態については必ずしも明確になっていない。そこで,本研究では,入院医療管理料取得病院の薬剤統計を使ってどんな薬がどれだけ変化したかを明らかにした。また,当該病院の医師に対するアンケート調査や患者の日常生活動作(ADL)調査に基づいて,これからの高齢者医療および薬剤のあり方も検討した。
具体的には4病院のケーススタディを通じて,平成2年4月に新設された入院医療管理料制度(一部定額払い制)が老人医療の中の薬剤に及ぼす影響について調べたが,病院によって相当実態に違いがあることがわかった。
しかしながら,いくつかの例外はあるが,総じて言うと,定額制の導入により医薬品の処方品目数,使用量ともに減少している病院が多い。薬効別では,(1)循環器系に作用する薬剤(コード8),(2)消化器系に作用する薬剤(コード10),(3)神経系に作用する薬剤(コード11)の減少が著しい。

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