抄録
実用的な情報を提供する情報システムにおいては、必要かつ十分な最小量の情報を、端的に提供することが重要である。インターネットの利用も「閲覧のみ」から「発信・参加する」という段階にあり、Wikipediaのような「次に資するような情報」を皆で作り上げていくような例もある。研究開発においても分野の融合した部分での新しい発見や展開が多く見出されており、こういった形での情報共有による協力関係は時代の潮流である。一方、特に研究関連の情報においては、情報源の膨大さによる絞込みの困難さ等の理由で検索に不都合が生じるケースは少なくない。そこで、既存のデータベースや各種情報をピックアップし、計測情報に特化した小規模の研究情報提供システムの構築を、オープンソースのMindTouch Core(旧名称:DekiWiki)を利用して試みた。今回はプロトタイプ構築までの経緯や試行錯誤について報告するとともに、今後の展望についても示す。