主催: 独立行政法人 科学技術振興機構, 一般社団法人 情報科学技術協会
p. 121-126
機械可読性とは文書形式を整えることで、コンピュータが書籍・雑誌等の文書を取り扱いやすくすることである。コンピュータのデータベースは、元来、それぞれの目的に合わせ設計され相互に互換性がなかったが、インターネットの時代になって相互に利用することが現実的となってきた。この文書の互換性つまり機械可読性を追求することで文書はより利用しやすくなる。逆に言えば、機械可読性を考慮しない文書は流通しにくい。オンラインジャーナルにおいては機械可読性を考慮した組版が主流になりつつあるが、機械可読性と人間可読性は往々にして対立する。本発表では、これらの対立の事例を検討しつつ、オンラインジャーナルでは当面、機械可読性優位の組版が行われるべきであることを示唆する。