流早産により発生する未熟児出生の母体側原因として頸管無力症, 子宮発育不全, 双角子宮並びにホルモン失調など, 胎児側原因として前置胎盤, 多胎, 羊水過多症, 前期破水並びに妊娠中毒症など種々な原因が考えられるが, その診断ならびに予防は必ずしも容易でない. 我々は頸管無力症が原因と考えられる切迫流早産, 前置胎盤, 双角子宮妊娠に対しShirodkar手術, McDonald手術などの外科的処置を積極的に行い未熟児出生予防を行つた.
未熟児出生頻度は対照群の11.8%に比し7.3%と有意の減少を認め, なお2,000g以下の未熟児出生頻度も対照3.8%に比し2.1%と減少を示した