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国立病院医療センターで経験した最近流行の風疹について
―特異症例とともに―
新居 美都子魚住 建山口 正司中村 正夫
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1977 年 31 巻 12 号 p. 1350-1356

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抄録
1975年初めから全国的に風疹の流行がみられ関東地区では76年5, 6月をピークに影をひそめつつある. この間に当院小児科外来を訪れた216例の風疹患児について臨床的血清学的検索を行つた. そのなかで血小板減少性紫斑病と髄膜脳炎を合併した14才男児の1例および, 発疹ははつきりしなかつたが, 風疹H. I. 抗体の変動と学級内の風疹流行状況から風疹に関係した血小板減少性紫斑病の考えられた13才男児1例を詳述した. 風疹罹患中紫斑をみたものおよび関節痛の強かつたものがそれぞれ数例みられた. 脱水症状が強く他院に入院させた例があつた. 上記合併症について文献的考察を行つた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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