抄録
子宮頸癌に対するブレオマイシンによる放射線併用化学療法の有効性は指摘されているが, 全身投与の際の肺線維症などの副作用も指摘されているところから, 局所化学療法の試みが必要と思われる. このためブレオマイシンの局所注射法による試みがなされているが, 疼痛と出血を伴うことが難点と思われる. 今回, 我々が考案した新投与法に基づきブレオマイシン硫酸銅塩軟膏を用いて, 放射線併用―局所化学療法を試みたので報告する.
新投与法とは, 秤量された軟膏を添付させた膣錠 (今回はフラジール膣錠を用いた) を, 経膣的に鋸子で子宮膣部へ付着させ, 前方から紐付ビニールタンポンで圧迫する方式をいう. 我々の行つた子宮頸癌に対するブレオマイシン軟膏を用いた放射線併用―局所化学療法の治療効果は, 比較的良好であつた. 我々が考案した, 膣錠を利用したブレオマイシン軟膏の新投与法は, 今後検討に値するものと思われる.