医療
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副腎の著明な腫大を伴つたアジソン病の1例と国立病院医療センターにおける20症例のアジソン病の分析
黒川 真樹高添 正和片桐 秀昭山東 博之梅田 典嗣岩動 孝一郎大網 弘
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1983 年 37 巻 4 号 p. 403-408

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抄録
今回, 我々は,石灰化を伴わず, CTで両側副腎腫大を確認し, 開腹所見より結核性アジソン病と診断した症例を経験したので, 当院のアジソン病20症例と合わせて報告する.
症例は61才男性. 主訴は全身倦怠感で, 両上下肢末端, 口腔, 口唇の黒褐色の色素沈着, 体重5kg減少が出現し当科受診. 血圧90/60, 軽度の貧血を認め, ツ反は陽性で胸部X線では右肺尖に陳旧性肺結核を認むも, 他の異常所見を認めず. 血清cortisol, アルドステロンは共に低値を示し, ACTH 467pg/ml, β-リポトロピン3250 P9/mlと増加し, Rapid ACTH, Long ACTH試験は共に無反応を認めた. 腹部CT検査で両側副腎腫大を認め(石灰化を認めず), 診断のため開腹し右副腎腫瘤摘出標本より結核性アジソン病と診断した. 左副腎は摘出しなかつた. ハイドロコーチゾン20mg, リフアンピン450mg, INH 300mg投与で経過良好である. 又. 当院20症例中結核性6例, 副腎萎縮は2例, 癌転移1例, 長期ステロイド使用後4例, 原因不明7例であつた.
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© 一般社団法人国立医療学会
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