医療
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成人型アトピー性皮膚炎
―その頻度と増悪因子―
荻野 篤彦八木 春夫森脇 真一秋岡 潤子遠藤 顕子
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1988 年 42 巻 10 号 p. 952-954

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抄録

成人のアトピー性皮膚炎(AD)は従来まれときれてきたが, 最近, 成人型ADが目立つようになり, 本院のAD新患患者数は昭和55年と60年とで比較すると, 20-30才代で倍増している. これは全国的な傾向である. 成人型ADの特徴は難治性, 再発性で, 顔面, 頸部に好発し, 上背部にも生ずることがある. 長期間の治療, 特にステロイド外用剤の影響を強く受けており, 顔面, 頸部の皮疹は潮紅化, 色素沈着, ポイキロデルマ様変化などかなり修飾されている. 増悪因子として社会人では職場の塵埃(ダニ, カンジダを含む), 高温, 多湿などの環境因子や発汗, ストレス, 不規則な生活など, 学生では部活の運動時の発汗や日光刺激などがある, 素因としてアレルギー性喘息の既往が37%と高率で, 喘息が治つたころから成人型ADが再燃したという例が多かった.

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