医療
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視床出血後のhyperkinésie volitionnelle
―クロナゼパムの有効性およびその発生機序に関する考察―
川村 力花山 耕三永田 雅章亀井 敦行
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1988 年 42 巻 5 号 p. 416-420

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抄録

視床出血後hyperkinésie volitionnelle (HV)を呈しクロナゼパムが著効した3症例を経験した. 視床出血後のHVの報告は本邦では他に1例のみと少ないが, 全例出血後ある期間を経てHVが出現している. 同様のことがpalatal myoclonusでもしられ, 一つの仮説として血管障害後のdentatorubroolivary系におけるdenervation supersensitivityが想定されている. そこで視床出血後, 視床腹中間核に経時的にdenervation supersensitivityが生じ, HVを発現させたものと考えられた.

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© 一般社団法人国立医療学会
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