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変形性膝関節症における歩行特性に関する患者対照研究
新野 直明都竹 茂樹原田 敦奥泉 宏康長屋 政博
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1999 年 53 巻 5 号 p. 343-347

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抄録

変形性膝関節症の治療方針の決定, 治療効果の判定に資することを目的に, 変形性膝関節症患者(以下OA群)と正常対照者(以下Cont群)の間で, 身体組成, 体力, 筋力, 歩行特性などについて比較・検討した. OA群とCont群の間で, 体重, BMI, 下肢筋厚, 周径囲(以上OA群>Cont群), 脚伸展パワー, 脚筋力, 歩行速度, 歩幅(以上Cont群>OA群)に有意な差が認められた. OA群の脚筋力と膝各部の筋厚に有意な相関は認められなかったが, Cont群においては有意な相関が認められた. また両群において, 脚伸展パワーと, 歩行速度, 歩幅の間に有意な相関が認められた. これらのことから, 筋量, 筋力が歩行特性と深くかかわっていることが明らかになった. しかし, OA群では, 脚の筋肉が多いにもかかわらず, 筋力, 歩行特性など機能的な面での低下がみられ, 疼痛の関与が考えられた. 今後は, OA群を再測定し, 経時的変化を検討することで, 治療方針の決定や治療効果の判定の基礎資料作りに活用する.

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© 一般社団法人国立医療学会
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