医療
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黄色ブドウ球菌とアトピー性皮膚炎
野村 伊知郎赤澤 晃
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2000 年 54 巻 2 号 p. 62-66

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抄録

黄色ブドウ球菌は, アトピー性皮膚炎の湿疹部に多く存在する. 1)スーパー抗原性の外毒素が, スーパー抗原として, また1型アレルギーの抗原として働く. 2)菌体の蛋白質が, 1型アレルギーの抗原となる. 3)α-toxinなどの, cytolytic toxinの直接細胞障害. 以上3つの方法で, アトピー性皮膚炎を悪化させる. そのため, ブドウ球菌を除去することが, 治療上非常に重要である. この分野の最新の報告を中心に増悪のメカニズムについて述べる.

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© 一般社団法人国立医療学会
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