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新生児重症心奇形の心原性ショックによる多臓器不全
太田 明古川 正強江川 善康川人 智久神原 保
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2001 年 55 巻 1 号 p. 19-23

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抄録

1984年1月1日より1999年9月30日までに国立療養所香川小児病院にショック状態で入院した重症心奇形は前期(1984, 1/1~1991, 12/31)は9例, 後期は(1992, 1/1~1999, 9/30)13例であった. ショックに進行する心奇形は前期, 後期を問わず左心低形成症候群大動脈弓離断症などの動脈管依存性心奇形で, 動脈管の閉鎖が契機となった. 体血流の低下に対する代償機転が働き, 結果として肝障害, 腎障害, 出血傾向, 低血糖の合併症を認めた. 予後は前期では全例が死亡し, 後期では6例が生存した. 1例の難聴を除くと, 発達および発育は順調であった. 左室流出路閉塞性心奇形はショックに陥りやすいため, 不可逆性の多臓器不全となる前に, 予想される合併症に対する戦略を講じることが重要であると思われた.

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