医療
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心機能研究一筋30余年
菅 弘之
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2001 年 55 巻 1 号 p. 3-12

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抄録

筆者は医学生のころより趣味の電気工作を医学医療に生かそうと大学院に進み, 心機能研究に魅せられてから30余年, 新しい心収縮性の指標(Emax), 新しい心臓エネルギーの定量法(PVA), さらに新しい心臓内カルシウム動員量の定量法などを見出してきた. Emaxは収縮期末心室の最大弾性率を表し, 心室容積の単位分増加に対するクロスブリッジ動員量を反映する. PVAは実際に充満された心室容積から生じうる心仕事量の最大限度を示し, 実際に動員されたクロスブリッジ動員量を反映し, 心室の酸素消費量の規定因子でもある. 心臓内カルシウム動員量の定量法は, 実際の心臓酸素消費量, Emax, PVAを組み合わせてカルシウム動員量を求める統合解析法である. EmaxやPVAはすでに国内外の心臓関係の教科書にも引用され, この30年間にわたって心機能の概念を新しく塗り替えてきた.

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