日本画像学会誌
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Imaging Today
医療·バイオ分野で活躍するプリンティング技術2015
星野 昭裕牧野 洋一
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2016 年 55 巻 1 号 p. 88-93

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抄録

印刷技術に対するニーズは,時代の移り変わりと共に刻一刻と変化している.燃料電池や遺伝子解析チップといった新しい商品の加工に用いられる印刷技術には大きな変化はない.生化学の分野においても,印刷技術の1つであるフォトリソグラフィ技術で構築されたDNAマイクロアレイを使った生体物質測定が行われてきた.しかし,近年では医療業界においてより高精度な生体物質の検出が求められはじめた.具体的には微小な反応場をフォトリソグラフィにて作製し,生体物質を定量的に検出する技術 (デジタル計測と呼ばれる) が開発され,診断技術が構築されつつある.本レポートでは遺伝子のデジタル計測技術の一例を紹介する.また,これまでエレクトロニクス系の加工に用いられていたフォトリソグラフィ等の半導体加工技術を,生体物質の検出に利用する際の課題についても触れる.

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© 2016 一般社団法人 日本画像学会
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