1998 年 16 巻 1 号 p. 46-49
心をコントロールすることによって免疫能が向上することが明らかになりつつあり、その方策のひとつとしての禅について検討した。40分間の坐禅の前後における静脈血中のCD4、CD8、CD4/CD8、ナチュラルキラー(NK)細胞活性の変動を測定した。CD4は上昇し、CD8はほとんど変化しなかった。CD4/CD8が上昇したことから、ヘルパーT細胞が増加し、免疫能が刺激され向上していることが考えられる。NK細胞活性性は変わらないかやや低下傾向を示した。さらに、修行経験年数や坐禅の時刻などについて現在、例数を増やして検討中である。