国際生命情報科学会誌
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第5回生命情報科学シンポジウム
練功過程における脳波の変化
河野 貴美子
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1998 年 16 巻 1 号 p. 148-153

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抄録

気功の鍛錬に伴う脳波の変化を6人の練功者において調べた。測定は気功教室入会後3ヶ月、8ヶ月、12ヶ月の3回、3種類の気功法について行った。後頭部α波の平均振幅値に大きな変化はなかったが、後頭部に対する前頭部α波の大きさの比は月を追って大きくなる傾向があり、特に12ヶ月目には安静時より気功中に大きくなる傾向が認められるようになった。前頭と後頭のα波の平均位相差は課題への集中により小さくなるが、1回目の測定時の方が小さかった。α波の周波数は、12ヶ月目に多少遅くなっていることから、1回目には実験や功法を正しく行うことへの緊張による集中があり、それが徐々に自然に行えるようになったものと思われた。

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© 1998 国際生命情報科学会
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