国際生命情報科学会誌
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第6回生命情報科学シンポジウム
脳を創る
(特別講演)
松本 元
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1998 年 16 巻 2 号 p. 300-317

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抄録

脳は情報処理の仕方(アルゴリズム)を自動獲得するだけでなく、その為の情報も自動選択するシステムである。脳が情報を選択し、その情報の処理のアルゴリズムを獲得する為のアルゴリズム(脳の情報選択とその為のアルゴリズムを獲得の為のアルゴリズム)を明らかにすることは、脳が自分の脳を自身で創ることを明らかにすることである。このことは、われわれが成長する為の要因を解明することでもあるので、「人とは何か」の理解に直結する。さらに、このことは、脳と同じ原理で働く情報処理システム(ブレインウェイ・コンピューター)の工学実現を可能にする。すなわち、ブレインウェイ・コンピューターは、自身で情報を選択し、選択した情報を処理する為のアルゴリズムを自身で獲得する。ブレインウェイ・コンピューターの工学実現は、逆に脳の原理を検証することでもあり、またブレインウェイ・コンピューターは従来のプログラム稼動型コンピュータと極めて相補的である。本稿は「脳を創る」と言う立場からの脳科学研究とこの科学研究によって得られた脳の原理に基づく人工脳としてのブレインウェイ・コンピュータの研究開発について総説する。

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© 1998 国際生命情報科学会
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