国際生命情報科学会誌
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第13回生命情報科学シンポジウム
子供における課題集中時脳波の経年変化(会長報告)(Without Peer Review)(第13回生命情報科学シンポジウム)
河野 貴美子山本 幹男小久保 秀之田中 昌孝陳 偉中張 トウ古角 智子
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2002 年 20 巻 1 号 p. 85-90

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抄録

イメージ訓練や速読訓練を積んだ子供たちを対象に3年間にわたり、課題集中時の生理計測を行った。その内、3年間通して計測した被験者の一人(2001年計測時点で9歳の男児)について、開眼課題(安静、イメージ、目隠し速読)実施中の脳波経年変化を検討した。α波の周波数は年齢と共に高くなり、イメージ課題や目隠しして本を速読する課題で速波化する傾向は年齢が高いほど明かであった。後頭部のα波は年齢が高い方が大きい傾向があり、速読中の平均振幅減少はむしろ低年齢で顕著に見られた。催眠誘導的なイメージ想起や閉眼のまま本の内容を読み取るような課題では、変性意識的な状況が考えられる。そのような状態では、後頭に対する前頭α波の平均振幅比(Fp_2/O_2)が安静時より大きくなるが、本実験でも速読中はこの比が大きくなった。そのとき、後頭に対する前頭α波の位相ずれ時間は短かめになり、集中度の増大が窺えた。集中時に前頭中央部(Fz)に出現するとされるFmθはこの被験者にも多少見られたが、顕著とはいえず、またFzよりPzに出現するような傾向があった。β波は、全般的には左半球優位であったが、ときに右後頭部優位あるいは左右後頭部に現れていた。

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© 2002 国際生命情報科学会
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