国際生命情報科学会誌
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第21回生命情報科学シンポジウム
コンピュータ制御による低周波音響振動の身体への共鳴を用いた療法 : PAメソッド(Physioacoustic Method)の原理と心理的・身体的効果について(研究発表,第21回生命情報科学シンポジウム)
カルカイネン マルコ光井 浄司
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2006 年 24 巻 1 号 p. 155-164

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抄録

PAメソッドの臨床経験及び音響振動療法に関する各機関の研究から、PAによる音響振動の刺激は感覚神経を通って脳に伝えられ、中枢神経、運動神経、自律神経、内分泌系に作用して心と体を沈静化すると考えられている。心の面では、不安・抑うつ・不眠等に明らかな効果が見られ、てんかん患者の症状が改善することもある。また、心理学者であるペトリ・レイコイネンによるPAの刺激に対する脳波の研究では全帯域での振幅の減少が認められ、深いリラックス状態にあることがわかった。このようなことから、PAの刺激は中枢神経系において抑制性神経伝達物質GABAの作動に影響を及ぼす可能性を示唆している。

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© 2006 国際生命情報科学会
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