2009 年 27 巻 1 号 p. 73-77
精神的ストレス指標として、唾液中のクロモグラニンA(CgA)及び瞳孔対光反応より得た新規演算方法採用ストレス強度(瞳孔ストレス強度)を用いて、半球状(半径:3-35mm)の突起物がある凸凹マット上での足踏みについてストレス改善効果を検討した。その結果、CgA、瞳孔ストレス強度及びアンケート調査結果から得られたストレス自覚スコアが、クレペリン検査によるストレス負荷で上昇した後、足踏みによってストレス強度は、何れの指標においても減少した。更に、足踏み後30分間の安静を取ることにより、凸凹マットでの足踏みを行った場合にはCgA及び瞳孔ストレス強度が更に減少し、ストレスの低減が認められたが、コントロールとして用いた平坦マットでの足踏みを行った場合には、逆に、CgA及び瞳孔ストレス強度の増強が認められた。この安静30分後のCgAレベルについては、凸凹マット足踏みと平坦マット足踏みとの間で有意差(P<0.05)が認められた。