2013 年 31 巻 1 号 p. 86-
現代は、経済的にも、政治的にも、外交的にも混沌の状態といえる。これは、東西文明が衝突し、新しい文明が誕生する夜明けであるからである。 キリスト教を軸とする科学主義の西洋文明と人間と自然の共生を軸とする和の東洋文明との融和である。西洋医学と東洋医学の統合医療はこの所産である。 2009年3月11日の東日本大震災は、人間の価値観を変えるとともに、医療の在り方を変えることとなった。 治療中心の医療から、予防の医療へ、エネルギーを浪費する近代西洋医療からエコ医療へ、そして、自分の健康を自分で守るセルフケアへの変換である。これらは、今後の未来の医療の方向を指しているといえる。