国際生命情報科学会誌
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研究要旨
再建術を含めての乳ガン治療の今後のあり方についての一考察 : 遺伝子BRCA1の変異とエストロゲン(研究要旨,第38回生命情報科学シンポジウム)
居藤 タカセ
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2014 年 32 巻 2 号 p. 254-255

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抄録

乳ガンは男性にも起きますがほとんどが女性であり、女性のガン罹患率のトップです。乳ガンの発生には遺伝や初潮・閉経の年齢、出産経験の有無、出産した年齢などエストロゲンに関する様々な要因などが複合しています。現在、マンモグラフィによる検診がテレビのドキュメンタリー番組の影響で普及していますが、マンモグラフィでは見落としも多く、また若い女性では乳腺が発達しているので乳腺も白く写ってしまうためさらに見落としも多くなり、見つかっても転移しない乳管の上皮内ガンだったりする状況です。現在、乳ガンに関連する遺伝子も分かってきており、17番染色体にあるBRCA1に変異があると乳ガンの発症リスクが高まります。ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんがこの遺伝子検査を受けて、高確率で乳ガンになるという検査結果が出て、乳ガン発症予防のために両乳房の乳腺を切除し、乳房再建術を受けたことはよく知られています。しかし、この少し行き過ぎた予防医学は、虫歯になるだろうから歯を全部抜いてしまうようなもので、医学倫理上、多々問題があるような気がします。というのも、実はまだこの遺伝子変異があるからといって乳ガンになるかの試験は行われてはいないのです。理論上での検査であり、実際本当になるかどうかの試験は行われてはいません。こういった倫理上の問題と、乳ガン発症が少ない地域の人たちの生活習慣から、新たに乳ガンの原因となる可能性が考えられるものの研究調査結果と、罹患後の切除した際の形成上の乳房再建術式についての考察を述べたいと思います。

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