2016 年 34 巻 1 号 p. 39-41
詩人で心霊研究家でもある山波言太郎氏は人間の発する音声を7段階に分け、チャクラの開花が進むに連れて発生できる音声の段階も上昇し、それにともなって音声の持つ癒しの効果が高まると主張している。山波氏が設立した財団所属のリラ自然音楽研究所では山波氏の提唱する発声法の研究が行われており、現在のところ、6段階までが発声されている。発声の段階の同定については、一種の共感覚を持つ複数の実践者が行っておりある程度の客観性が保たれているものの、これまで音響音声学的な見地からは検討されてこなかった。本発表では、音声分析用ソフトとして広く用いられているPraatを使って複数の段階の音声を分析し、音響音声学的見地からも段階の同定が可能であるかどうかを検討する。