労働科学
Online ISSN : 2187-2570
Print ISSN : 0022-443X
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違反行動の生起における課題遂行コストとリスク認知の影響
和田 一成臼井 伸之介篠原 一光神田 幸治中村 隆宏村上 幸史太刀掛 俊之山田 尚子
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2012 年 88 巻 1 号 p. 1-12

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抄録

実験では,実験参加者(44名)が知覚判断課題を行うたびに常に試行数を確認するように言われ,半分の参加者には確認を省略すると10個の追加課題が課されるリスクが,もう半分には,省略により1個の追加課題が課されるリスクがあることが教示された。全8ブロック中4ブロックにおいて,半分の試行で試行数のメッセージが5秒遅れ(コスト大条件),残りの4ブロックでは半分の試行で2秒遅れた(コスト小条件)。実験参加者は,遅れて出るメッセージを確認しなくても次の試行に進むことができ,この行動を違反行動とした。結果は,コスト小条件よりもコスト大条件で確認の省略が多かった。この結果は,ルール違反における課題遂行コストの強い効果を示している。(表2,図7)

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© 2012 公益財団法人 労働科学研究所
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