労働科学
Online ISSN : 2187-2570
Print ISSN : 0022-443X
原著
日勤短縮による深夜勤前の勤務間隔時間の延長が看護師の睡眠と疲労感に及ぼす効果
松元 俊
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2017 年 93 巻 5 号 p. 139-147

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抄録

公立病院の8時間3交代制に就く22名の看護師に対して深夜勤前の日勤を半日勤に試行的に変更した。その結果,深夜勤務前の日中にとられる仮眠は日勤条件に比して勤務間隔の延長をともなう半日勤条件で長く(p<0.01),また半日勤条件における仮眠は分割してとるほうが一括でとるよりも睡眠時間が長かった(p<0.01)。半日勤条件では日勤条件に比して,日勤終了時もしくは半日勤終了時から深夜勤終了時までの疲労感は抑制された(p<0.001)。しかし,勤務条件および仮眠のとり方(一括もしくは分割)による睡眠時間の長さにかかわらず,深夜勤時の疲労感は開始時から終了時に向かい増加し,改善されなかった。(図3 表1)

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© 2017 公益財団法人 労働科学研究所
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