2024 年 63 巻 1 号 p. 102-117
リキッド・ソサエティにおけるリアル店舗の意義を再検討するための素材として ポップアップ・ストア研究を取り上げた。そして文献ビューを通じて当該研究領域の新たな出現やその問題関心の移動について検討し、以下のことを明らかにした。
・ポップアップ・ストアの特性によって、研究は多様な領域に展開されつつあり、研究対象自体が拡大している。
・ポップアップ・ストアと消費者とのダイアド関係を前提にした研究から、関連するアクターに対象 を広げたネットワーク関係の研究へと研究が展開されつつある。
・組織全体の戦略の中でのポップアップ・ストアの位置づけを行う必要がある。
・ポップアップ・ストアが有効に機能する状況について、さらなる究明をすることが肝要である。