抄録
情報社会とは, 通信量の増大や価格の低下によってもたらされるものではない, これらを背景とした通信内容の豊かさによってもたらされるものである.情報の豊かさとは, 単に情報量の多さを示すのではなく, 多様な発想が限りなく生まれ, その相違点や対立点をいかしながら調和を計っていくような環境を指している.これらを実現するためにForest of Ideas「発想の森」概念を提唱している.本研究では、ある企業のネットワーク会議室における参加者の行動分析を通して、「発想の森」における井戸端会議の重要性について明らかにする.