抄録
ベストエフォートなネットワークでは、ネットワークの混雑状況により、利用可能な帯域が変動する。このようなネットワークで映像信号のリアルタイム伝送を行う場合、安定して伝送が可能な伝送レートを一意に決定することは困難である。そこでエラーパケットの誤り訂正や廃棄されたパケットの再送制御に加え、ネットワークの混雑状況に応じて映像の圧縮率を制御しながら伝送するIP伝送装置の開発を進めている。今回、低レート化するために映像符号化方式としてH.264を用いるとともに、レート制御範囲の拡張、ネットワーク輻輳時のレート制御方法を改善した伝送装置を開発し、その伝送性能を評価した。