生命倫理
Online ISSN : 2189-695X
Print ISSN : 1343-4063
ISSN-L : 1343-4063
報告論文
介護学生に「わかりやすい排尿のしくみ」を教授するための模型の検討
-基礎的知識と倫理教育-
二木 恵子
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 29 巻 1 号 p. 131-140

詳細
抄録

 本稿は、自作した簡単で「わかりやすい排尿のしくみ」の教材模型が、介護福祉教育で活用されることを目指すものである。そして、介護学生が専門職として生活支援を倫理的な原則をもとに実践することを期待するものである。これは筆者が試用し、学生に興味・関心をもたせるよう教授した結果を検討し、さらに、本教材模型の精度を向上させるため、産学医工連携促進支援事業で公表し、企業の技術提供を得て製品化を行った。尿の流れがわかるように工夫し、講義を動画に撮り、振り返りと試作の検討に活用した。企業の製品化が近い試作の教材模型を試用し、模擬的に尿の流れを見せることで、腎・泌尿器系のわかりづらい臓器の機能が明確に関連づけられ、対象者の排泄に関する障害の根拠が理解できた。これにより、高い倫理性の保持の実現が求められる介護福祉教育への寄与が期待される。

著者関連情報
2019 日本生命倫理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top