日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
多発性GGO病変を示した3例
倉橋 康典平井 隆岡本 卓山中 晃
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2007 年 21 巻 2 号 p. 123-128

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抄録

高分解能CT(HRCT)ですりガラス陰影(ground-glass opacity; 以下GGO)を呈する異型腺腫様過形成(atypical adenomatous hyperplasia; 以下AAH)や細気管支肺胞上皮癌(bronchioloalveolar carcinoma; 以下BAC)は肺腺癌の周囲に多発することが知られている.今回我々は多発性のGGOを示した3例を経験したので報告する.多発GGOはその数,性状,部位など症例ごとにばらつきがあるため,統一した治療方針の確立は困難であり,症例に応じた手術・経過観察の方法を個々に検討していく必要がある.術後残存するGGOに対してはHRCTによる注意深い観察が必要で,大きさ・性状・濃度に変化を認めた場合には,再手術や放射線療法,化学療法を含めた治療を考慮する必要がある.

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© 2007 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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