2007 年 21 巻 5 号 p. 663-667
症例は60歳男性.腎細胞癌に対して左腎摘出術が施行された.フォローアップCTにて両側肺に多発性の結節影を認めたために,胸骨正中切開にて両側肺から計18個の結節を摘出した.病理組織所見にて腎細胞癌肺転移の診断を得た.半年後に施行したCTにて再び両側肺に多発性の結節影を認めたため,CT透視を誘導画像として計9回,19ヵ所の結節に対してRFAを施行した.合併症として気胸と肺化膿症を認めた.RFAは肺悪性腫瘍に対して低侵襲で局所制御に有用な治療となりうるが,合併症に対する注意が必要である.